医療用ウィッグの購入にあたって知っておきたいこと

抗がん剤治療などにより脱毛で悩んでいる人におすすめしたいのが医療用ウィッグです。ここでは医療用ウィッグを検討するにあたって準備などの情報について紹介いたします。

医療用ウィッグって何?

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医療用ウィッグは抗がん剤治療による脱毛や、円形脱毛症などで髪の毛が抜け落ちてしまった、という人のために用意されたウィッグです。

全頭用のものや部分的なものなど、必要な方を選択し、脱毛を隠すために使用されています。

カバーすることで闘病生活を支えてくれるアイテム、これを持っているだけで随分精神的な苦痛を減らせるのです。

髪の悩みは非常にデリケートなもので、それは男性女性問わずのことです。

心地いい付け心地と、そして自然な仕上がりになる医療用ウィッグは近年充実していますので、必要性を感じている方はぜひ検討をおすすめいたします。

それによって抱えている精神的な苦痛を軽減し、生活の質を高めることができます。

医療用ウィッグは近年メディアでもよく取り上げられている、ヘアドネーションで提供された人毛などで製作されており、人工皮膚も使用することで、分け目やつむじを再現、そして結んだ場合であってもおくれ毛を再現できるなど、非常に精巧に作られています。

既製品、セミオーダー、フルオーダーがありますが、いずれも高品質な商品が増えているのでぜひ検討がおすすめです。

もともとファッション性が高く作られている、そんなウィッグが増えています。

ファッションウィッとの違い

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近年ファッションウィッグも流行しており、たくさんの種類のウィッグが見られるようになっています。

医療用ウィッグよりも随分安いのが特徴なので、ファッションウィッグの方を購入する、という人も中にはいるかもしれないです。

ではこの二つにはどんな違いがあるのか?その決定的な違いについて紹介いたします。

まず、ファッションウィッグはあくまで着用時間か限られているもの、という前提です。

実際の使い方はどうであれ、ずっと着用し続けるという前提で作られていない場合が多いです。

そのため、着用しているとどうしても負担が大きく、ムレや暑さが気になります。

医療用ウィッグの場長時間、長期間の着用が基本となっていますので、その快適さを追求しています。

また、地肌にも優しい素材で作られていることが多く、あたって痛い、かゆい、という不快感を極力取り除けるように工夫されています。

勿論ファッションウィッグでも着用していて負担にならないものもありますし、医療用ウィッグの縫製はこう、ファッションウィッグの縫製はこう、という明確な決まりもないです。

しかしファッションウィッグはあくまでもアクセサリーとして、一時的に使用するものであり、そのための縫製をしています。

対して医療用ウィッグは生活用品として、毎日季節とわず着用するものとして作られているのでやはり装用感は全く違うのです。

そして、ファッションウィッグの場合は普通ではできない色合いのものなどを用意されていることも多いですが、医療用ウィッグの場合地毛らしさを追求しています。

必要に応じて白髪をわざと混ぜ込んだりすることもあります。

あくまで自分の地毛のように扱えるように、そんなウィッグとして製作されているのが医療用ウィッグなのです。

医療用ウィッグはどのタイミングで準備する?

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医療用ウィッグを準備するタイミングは決まっていないですが、ざっくりとしたタイミングというものはあります。

まだ体調が落ち着いている段階が推奨されており、抗がん剤治療日が決定したくらいから準備していくのがおすすめです。

医療用ウィッグにはいくつかのタイプがあり、ざっくりと二つにわけられます。

既製品かオーダー品かの違いで、この二つは納期が異なりますのでお求めのウィッグによって考えていくのがおすすめです。

既製品の場合は抗がん剤投与のあとからでも、在庫があればすぐに手元にウィッグが届きます。

しかしオーダーの場合はウィッグの相談、採寸、納品までの期間が必要なので、抗がん剤治療が決まってすぐに検討するとちょうどいいです。

大体納品には一カ月程度かかるものとされています。

そして、抗がん剤治療をした場合、もうこれからずっと毛が生えないというわけではなく、治療が終了すればまた髪の毛は生えてきます。

早い方で大体一カ月から二カ月程度で発毛し始めます。

そこから一年程度はまだウィッグのお世話になるかもしれないので、ウィッグが途中できつくなってきたりする可能性があります。

ただしこれも、既製品の場合のみのことが多く、調整も可能です。

オーダーの場合は髪の毛が伸び始めても調整不要でそのままのフィット感で使用できます。

治療における脱毛においても、治療終了後の発毛においてもそのプロセスは個人差があります。

それぞれ相談が必要ですが準備をするのであれば抗がん剤治療の開始が決まったころ、まだ体調が安定しているときがおすすめです。

保険商品の確認を

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医療用ウィッグ、特にセミオーダーやフルオーダーは高額商品になりがちです。

その資金繰りがなかなか大変、これらは保険適用外であり、医療費控除適用外でもあるので自己負担です。

しかし、自治体によっては助成金を申請することができます。

それに、民間保険会社の場合、がん保険に加入してればその保険商品の中に

医療用ウィッグにたいしてお金がでる可能性もあるのです。

国の保険制度では補助はありませんが、民間の保険商品にはこれらにお金がでるものがあります。

ご加入の保険によって内容は異なりますが、がん保険に入っている場合であれば、医療ウィッグに関することについて問い合わせがおすすめです。

中には全頭ウィッグのみで部分ウィッグは適用外などの場合もありますが、医療用ウィッグであればなんでもこの金額まで給付可能、など嬉しいサポートが得られるかもしれないです。

高い商品だからこそ、お金がおりるのであれば活用をおすすめいたします。

自分にあった医療用ウィッグを選ぶ

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医療用ウィッグの購入は通販でも店舗でも可能です。

今はインターネットサイトが多く、通販が普及しているので、ぜひ自分にあった方法で医療用ウィッグを選ぶのがおすすめです。

ここでは通販か店舗か、その違いの比較を紹介いたします。

まず通販、これは店舗に行かずに購入できるので、本来推奨される時期に行けず、体調が悪くなったあとでも購入が可能です。

自宅から選んで購入するだけ、そして既製品がメインで、その場合リーズナブルな価格での提供が殆どです。

ただしサイズ調整などには対応していないので、自分で調整する必要があります。アジャスターベルトを調整して、自分の頭にフィットするようにします。

また、希望のスタイルがあってもカットはできないです。

ただ通販サイトによってはさまざまなスタイルを展開していることが多いので、ぜひ商品ページのチェックをおすすめいたします。

次に店舗購入、こちらは試着も可能でスタイルやカラーなども実際に見てから検討できます。

また専門スタッフが在籍しているので相談しながら決めることが可能です。

しかしまだ体調が安定しているときでないと出向きにくいので、しっかり時期を見ていくのをおすすめいたします。

サイズ調整にも対応しており、購入後も対応しています。

また、カットやスタイリングは既製品であっても対応しており、毛量調整や前髪の長さなど、実際に被った状態などで対応してもらえることもあります。

ただし少々値段がはっており、数万円単位からの値段であることが殆どです。

ある程度セルフでできるかどうかで決めるのがおすすめの医療ウィッグの購入先、通販か店舗かによってこうした違いがあります。

またウィッグに使用している毛によって値段が異なり、仕上がりも異なります。

人工毛の場合は安くて入手しやすく、ミックスの場合は比較的自然な仕上がりでスタイリングがしやすい、人毛の場合は自然な仕上がりとして申し分ないなど、髪質も選ぶ上で大事なポイントです。

ただし価格は人工毛<ミックス毛<人毛で高額になっていくので、助成金や保険商品によるお金、そして予算から決めていくのが大事です。

医療用ウィッグで楽しい毎日を

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医療用、ということでなんとなくネガティブなイメージがつくかもしれませんが、これはあくまで生活の質を高めるためのものです。

そして、着用している人は脱毛のことよりも、ウィッグを用いることで地毛ではなかなかできない髪型をしてみるなど、ウィッグだからこそできる、そんなファッションを楽しんでいます。

仕事も問題なくいけますし、遊びにいくことだって可能です。

また、ウィッグの種類によっては非常に手入れがしやすいのでメンテナンスの負担がそこまで感じられない、というケースもあります。

闘病中にこそおしゃれは必要、それで気持ちが上がれば落ち込みがちな闘病生活が楽しいものになる可能性だってあるのです。

またウィッグを着用することで積極的に外出ができ、思い切った気持ちにもなれます。

今までしたことのないスタイルをしてみる、普段使い用とおでかけ用で全然違う髪型と髪色をやってみるなど、ウィッグはただ脱毛を隠すものとしてではなく、闘病中の華やぎにすることだってできるのです。

お店で選ぶとさまざまな種類の医療用ウィッグがおしゃれに展示されています。

それを見るとなおのこと、楽しい気持ちになれます。

医療用ウィッグにおいてよくある疑問

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ファッションウィッグなどでよくウィッグを扱っていた人はまだしも、はじめてウィッグに触れる場合わからないことだらけです。

ここでは医療用ウィッグにおいてよくある疑問について紹介いたします。

まずは、何よりもメンテナンスについてです。

お手入れは大体一週間に一回程度で問題ない、という意見が多いです。

夏場の場合は週二程度に頻度をあげる必要があるかもしれませんが。基本的にそれくらいの頻度でも問題なく、ウィッグ用シャンプーなどを使ってお手入れします。

かえって洗いすぎると傷んでしまうので要注意です。

髪質によって詳しい手入れ方法は異なるので、よく説明書きを確認の上お手入れをおすすめいたします。

また地肌を保護するために別途ウィッグネットを用いている場合は、そちらは二つの利用がおすすめ、洗い替えで毎日洗濯しておくと清潔です。

そして適切なお手入れを経たなら大体医療用ウィッグは一年~二年程度使用できるとされています。

そして次に風にとばされたりずれたりしないかどうか、これもそこまで心配するようなことではないです。

というのもアジャスターベルトでしっかり固定されるので、そう簡単にずれたり落ちたりはしないです。

風程度で飛ぶということはそうないので、安心して利用できます。

ウィッグに馴染みが無い場合、難しい、面倒な手入れを想像するかもしれませんが実際はそこまでではないです。

これから医療用ウィッグを検討している場合、それを持っているだけで闘病生活の強い支えになる可能性があります。

きちんとした製品を選べば圧倒的にメリットが多いので、購入の検討をされている場合はネットショップあるいは、店頭をぜひご覧いただくのがおすすめです。

医療用ウィッグについてのまとめ

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髪の毛がなくなってしまう、というのは非常にデリケートな問題で、精神的な苦痛を伴ってしまいます。

その気持ちに寄り添った商品なのが医療用ウィッグ、残念ながら医療器具としては承認されていないので保険適用もされない、医療費控除も対象じゃない商品ではありますが、その必要性を汲み取って自治体によっては助成金を、民間保険会社のがん保険商品の中には医療用ウィッグへのお金も組み込まれているものもあります。

治療の開始から、治療終了後のしばらくの生活を支え続けてくれるので、ぜひ購入の検討をおすすめいたします。

長時間、長期間の装着する前提のウィッグなので、各医療ウィッグ製造会社ではたくさんの工夫をしています。

自然な仕上がりはもちろんですが、着用していて蒸れにくい素材を使用する、通気性をよくして夏場でも装着していられやすいものを用意しています。

また、脱毛の程度によっては全頭ウィッグではなく、部分ウィッグを検討するのもおすすめ!部分ウィッグの方が扱いは簡単という声もあります。

自分らしい生活のために、ぜひ医療用ウィッグの活用をおすすめいたします。